妊娠カレンダー / 妊娠25週の赤ちゃんの成長・発達と妊婦さんの様子
2025.05.28

妊娠25週の赤ちゃんの成長・発達と妊婦さんの様子

sugiurayuko
監 修

河野照子 先生

医学博士
日本産科婦人科学会専門医
日本周産期・新生児医学会専門医 
日本超音波医学会専門医
よしかた産婦人科勤務

妊娠25週に知っておきたい大切なポイントは? 

「出産予定日まであと100日目」を迎える、妊娠25週。赤ちゃんのからだはますます大きくなり、感覚器官の発達も進んでいきます。妊婦さんはマイナートラブルもありますが、いまのうちに出産時のこと、産後のことなども考えて準備を進められるようにしていきましょう。妊娠25週頃の赤ちゃん&妊婦さんの様子や気をつけておきたいアドバイスをお届けします。

妊娠25週は妊娠何カ月?

妊娠中期・妊娠7カ月の第2週です。出産予定日(妊娠40週0日)まであと100日となる日を迎えるのもこの時期。記念に思い出に残る写真を撮影してもいいですね。

妊娠25週:赤ちゃんの成長・発達は?

妊娠25週:赤ちゃんの大きさは? 

妊娠25週頃の赤ちゃんの大きさは、児頭大横径(BPD)が約6cm。身長は30cm~33cm、体重は600g~900gほどになっています。

妊娠25週:赤ちゃんの様子は? 

五感の成長が著しい赤ちゃん。目は光に反応し、耳は子宮の外の音をキャッチするようになっていきます。また脂肪が増えていき、少しずつふっくらとしてきます。

妊娠25週:赤ちゃんの発達は?

妊娠初期に赤ちゃんの歯茎のなかで作られ始めた乳歯や永久歯はさらに形成が進んでいきます。また、からだを作っていくために骨もぐんぐん発達しています。母体から栄養が送られるため、妊婦さんの栄養摂取が大事になっていきます。カルシウムやたんぱく質などからだを作るために欠かせない栄養を、食事からしっかり摂れるように心がけていきましょう。

妊娠25週:妊婦さんのからだは?

妊娠25週:妊婦さんのからだの様子は? 

日に日に大きくなっていくおなかに愛おしさが増しますが、子宮が大きくなるにつれてマイナートラブルも増えてきます。子宮によって血管などが圧迫されることで、血行が悪くなり、肩こりやむくみ、こむら返り、便秘などを引き起こす原因になります。

妊娠25週:妊婦さんのおなかの大きさは? 

子宮の上部はおへその上に届き、おなか全体がまるくふくらんでみえるようになってきます。妊娠線のケアをしていくなら、妊娠線ケア用のクリームを用いて毎日保湿しながらやさしくマッサージを続けていきましょう。ただし、おなかが張るときは無理をしないように気をつけて。

妊娠25週:妊婦さんが気をつけること・することは?

おなかの張りを感じたら

子宮が収縮するとおなかの張りを感じます。リラックスしているとき子宮はゆるんでいますが、長時間同じ姿勢を続けたり、長距離を歩いたり、ストレスを感じたり、冷えたりすると収縮し、おなかの張りへとつながります。

おなかの張りを感じたら、横になる、座るなどして休むことを心がけて。しばらくして落ち着くようであればあまり心配はいりませんが、張りが続く、痛みを伴う、出血するような状態であれば早めに受診をしましょう。

足のむくみにも要注意!

妊娠25週頃のマイナートラブルに足のむくみがあります。子宮が大きくなって足の静脈が圧迫されることで血行不良になりやすいことと、循環血液量が増えることからむくみがちになります。また、おなかが大きくなってくると運動量も減りやすいので、必然的に足はむくみやすい状態になっています。

足がむくんだら、足を高くする、着圧ソックスをはく、マッサージをするなどで解消して。適度に運動やストレッチをして足を動かし、冷えないようにしておきましょう。なお、むくみは妊娠高血圧症候群の初期症状としても現れます。

おしりや足に痛みを感じる坐骨神経痛

腰から足先まで坐骨を通って伸びる坐骨神経という神経があります。妊娠すると赤ちゃんが産道を通りやすくするために骨盤の靭帯がゆるみますが、大きくなったおなかを支えるために反り腰の姿勢になったり、妊娠前から骨盤のゆがみが強い方は坐骨神経を刺激して痛みが生じます。

坐骨神経痛を発症してしまうと、おしりや太ももなどに痛みやしびれを感じ、立ったり座ったり歩いたりする行為が困難になることが。痛みを感じたらストレッチやマッサージなどをすると自然に落ち着くこともありますが、痛みを繰り返す場合は、産院で相談を。痛みがあっても自己判断で、湿布を貼ったり、市販の痛み止めを飲んだりすることは避けましょう。

痔にもなりやすい

妊娠中は実は痔になりやすい状態です。血行不良や子宮の圧迫から便秘がちなうえに、ホルモンや腹圧の変化などからうっ血を起こしやすく、痔を発症しやすくなっています。妊婦さんがなりやすい痔には「裂肛(切れ痔)」「内痔核」「外痔核」があります。症状が出たばかりであれば外用薬で対処できるので、痔の症状がみられたら産院で相談をしましょう。

また、痔を引き起こす要因となる便秘を予防することが対策にもなります。適切な食事や運動を心がけ、水分をしっかり摂るようにしましょう。それでも便秘になってしまったら、早めに医師に相談し、痔のリスクを少しでも回避しておいて。

頻尿や尿漏れなどのトラブル

妊婦さんを悩ませるトラブルに、頻尿や尿漏れもあります。大きくなった子宮が膀胱を刺激したり、妊娠中に分泌されるホルモンの影響で骨盤底筋という筋肉がゆるんだりすることで、尿トラブルが起こりやすくなります。からだが重くなっているうえに、トイレに行く回数が増えると億劫に感じることもありますが、膀胱炎を引き起こす恐れがあるので、尿意を感じたら我慢はしないこと。膀胱炎が悪化すると早産リスクを高める腎盂腎炎になる場合もあります。水分摂取を控えるのも脱水のリスクがあるのでやめましょう。

外出先ではトイレの場所を確認する、尿漏れには消臭効果のある専用パットを使う、骨盤底筋を鍛える体操をするなどして、乗り切ってください。

妊娠25週のチェックリスト 

早い時期から情報を集めておきたい「保活」

働く妊婦さんとって心配事の一つが保育園問題ではないでしょうか。いつ頃から仕事に復帰するかにもよりますが、産後は赤ちゃんのお世話で忙しく、外出も難しくなるため、妊娠中から情報を集めておくことが鍵となります。

住んでいる地域によって条件が異なってくるため、まずは自治体や施設で募集内容や倍率などを確認します。認可保育園、認可外保育園、認定こども園といった保育施設のほか、家庭的保育、小規模保育、事業所内保育、居宅訪問型保育といった地域型保育もあるので、自分たちにとってどのスタイルがあっていて、通園可能なのかを知っておきましょう。

自治体によってはオンラインで保育園に関する手続きができるところもあります。便利なサービスを活用できるように情報を集めて準備しておけるといいですね。

また、0歳児から入園を希望する場合には、妊娠中に申し込みが必要なことも。入園までのスケジュールをしっかりと確認しておいてください。

妊娠による病気の発症リスク

妊娠による大きなからだの変化をきっかけに、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病などの新たな病気を発症してしまうことがあります。妊娠前には傾向がなかった妊婦さんが発症することもあるため、妊婦健診で発症リスクが高まっていないか、定期的にチェックされます。自覚症状がないまま進行している場合もあるので、妊婦健診は必ず受けるように。食事や生活習慣の改善で予防できる病気もあります。健康的な生活を心がけるようにしましょう。

乳首や乳頭の状態を確認

母乳育児を考えている妊婦さんは、赤ちゃんがおっぱいを飲みやすいように乳首や乳頭の確認を。乳腺が発達しはじめると乳頭が刺激を感じたときに、乳頭にある乳口から分泌物(乳汁)がにじみ出ることもあります。乳汁が分泌されてそのまま固まってしまうと乳垢となり、乳口が詰まってしまうことがあるため、乳垢を取り除き、清潔に保つようにしてください。ゴシゴシ洗ったり、爪で取り除こうとしたりすると傷ついてしまいます。入浴時などに優しく洗ったり、オイルなどをつかって優しくマッサージしたりするとよいでしょう。しかし、乳首に刺激を与えすぎると子宮の収縮を促してしまう恐れがあるので、マッサージなどのケアは医師や助産師さんに確認してから。おなかが張っているときや切迫早産の診断をされている妊婦さんは絶対にNGです。

妊娠25週:パパにできることは?

妊娠25週頃になると妊婦さんはおなかが大きくなり、車のハンドルやブレーキとの距離感覚が変わります。また妊娠中は集中力が散漫になってしまうこともあるため、できるだけパパが運転をするようにしていきましょう。

また、ドライブの際に長時間同じ姿勢でいることやシートベルトで締めつけられることも、妊婦さんの負担になります。長距離を移動するときは途中で休憩を挟むことを忘れないようにして。危険な運転は、ストレスがかかり子宮を収縮させ、赤ちゃんに影響を及ぼすことにもなりかねません。通常時もそうですが、おなかの赤ちゃんと母体を守るためにも、パパの安全運転が重要です。

妊娠25週: お医者さんに聞くことは?

わきの下に痛みやしこりがあったら

乳腺が発達していくと、わきの下に「副乳」といわれるものができることがあります。乳腺組織の名残りなので心配はなく、痛みがある場合でも冷やすと治まることが多いでしょう。しかし痛みが続く、また不安を覚えるようであれば医師に相談を。副乳は授乳期が終わると落ち着き、目立たなくなっていくことが多いようです。

無痛分娩を希望するなら

陣痛の痛みを麻酔で軽減する無痛分娩。主に行われているのは背中から麻酔を入れる硬膜外麻酔で、専門の設備やスタッフが必要となるため、行える産院と行っていない産院があります。また、出産日を決めて陣痛を誘発した後に硬膜外麻酔をする「計画無痛分娩」と、自然陣痛を待って硬膜外麻酔をする「自然無痛分娩」があり、両方を行っている産院と「計画無痛分娩」のみの産院があります。申し込み時期が決まっていることもあるので、希望する人は確認しておきましょう。

無痛分娩を希望する妊婦さんが増えていることもあり、安全に行うために、受け入れ数に限りがあることが多いので、希望する場合は早めに相談をすると安心です。

妊娠25週:よくある質問

妊娠7カ月で飛行機に乗れますか?

妊娠7カ月で飛行機に乗ることはできます。しかし、長時間のフライトは、同じ姿勢が続くため、注意が必要です。妊娠中は血栓ができやすい状態になっているので、エコノミークラス症候群になりやすくなっています。定期的に姿勢をかえたり、足首を動かしたりすることはもちろん、水分も多めに取るようにしましょう。

また、万が一のときに即座に対応することが難しいため、出産予定日前後での搭乗には条件がある場合があります。国内線であれば、出産予定日28日以内の場合は医師の診断書、出産予定日14日以内の場合は産科医の同伴が必要など。里帰り出産などで飛行機に乗る予定がある妊婦さんは、各航空会社に確認し、医師の判断を仰いでください。

妊娠25週の過ごし方は?

出産予定日まであと100日ほどありますが、これからますますおなかが大きくなり、からだを動かしづらくなります。保育園や小児科探し、ベビーグッズの下見など、自分の目で確かめておきたいものは、今のうちに進めておくといいでしょう。

ただし、動きすぎはおなかの張りを引き起こし、早産のリスクを高めます。予定を詰め込み過ぎず、体調と相談しながら行ってください。

産休に入る予定の妊婦さんは、少しずつ仕事の引継ぎや手続きの準備も進めておくといいでしょう。

出産や育児への不安が大きくなってきた人は、まわりの先輩ママやパパにアドバイスや体験談を教えてもらうのおすすめです。

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